2017/11/30
ウミガメの生態を知れば、生命や環境への意識も変わる

千葉・外房の海沿いに建つ鴨川シーワールド。
外房の海岸には毎年6~8月になると、お客様が訪れます。
そのお客様とは、産卵にやってくるアカウミガメです。

 

北太平洋、南太平洋、そして地中海などに生息するアカウミガメ。

その中でも北太平洋に住むアカウミガメが産卵に訪れるのはほとんどが日本で、その北限が房総半島だと言われています。

ウミガメは絶滅が危惧されている動物で、世界的に保護されており、鴨川シーワールドでも2002年より、目の前の東条海岸を中心に、アカウミガメを保護する活動を行っています。

 

そのため、鴨川シーワールドのスタッフたちは、毎年この時期になるとアカウミガメの産卵に敏感になります。
波にさらわれてしまいそうなほど海の近くに産み付けられた卵や、夏に海水浴場として多くの人でにぎわう場所に産み付けられた卵。
そんな卵を注意深く掘り起こして鴨川シーワールド内に設置された砂浜「ウミガメの浜」に移し、ふ化した子ウミガメが海に帰っていくまで保護するのも、鴨川シーワールドの大切な活動の一つです。

 

鴨川シーワールド内の「ウミガメの浜」では、毎年夏になると保護されたアカウミガメの卵の場所を示す印が見られます

 

そんな保護活動を、レクチャーやアカウミガメの生態などを通して子供たちにも知ってもらおうと、鴨川シーワールドのスタッフは定期的に「ウミガメ移動教室」をおこなっています。
子ガメと触れ合うことで、生命や環境の大切さを知ってもらうことが目的です。

 

この日も、スタッフが0~2歳のアカウミガメを連れて、近くの認定こども園を訪問しました。
集まったのは、4~5歳のお子様たち約100人。

スタッフたちがお子様たちを飽きさせないよう、スクリーンに写真や映像を映しながらウミガメの生態を説明しています

「かめー!かめー!」
お子様たちは、「ウミガメ移動教室」が始まる前から、待ちきれない様子で大きな声でアカウミガメに呼び掛けています。

 

「ウミガメ移動教室」ではアカウミガメの生態以外にも、環境について子供たちに話します。
例えば、海岸にビニール袋が捨てられていると、海中でアカウミガメがクラゲなどと間違えて食べて、のどに詰まらせてしまうことも。
お子様たちには少し難しい内容ですが、クイズを交えながら教えることで、飽きずに聞き入っていました。

お子様たちもアカウミガメの産卵時の映像は、食い入るように見つめていました

そしてついに、お待ちかねのアカウミガメとのご対面!
恐る恐る撫でてみて「かたい!」と言ったり、手でつかんで持ち上げて「おもたい!」と驚いたりと、思い思いに楽しむお子様たち。
最後は「かわいかった!」と、笑顔でウミガメ移動教室を終えました。

思った以上に硬いアカウミガメの甲羅に、思わずびっくり

鴨川シーワールドがこのような活動を行うのは、ウミガメの産卵保護のためには、砂浜や海の環境への意識を幼少期から身につけて欲しい、という想いからです。

 

「アカウミガメが産卵するのは、ほとんど日本のみ。きっちり保護しないと、アカウミガメが絶滅の危機に瀕してしまいます」と、ウミガメ保護の責任者である魚類展示課長の大澤は危機感を募らせています。

「ウミガメの生態を学ぶことで、子供たちの環境への意識も変わる」と話す大澤

 

触れ合いを通して環境問題についても考えさせてくれる可愛いウミガメたち。

また来年以降も訪れてくれるよう、鴨川シーワールドはこれからもウミガメの保護活動を行っていきます。

鴨川シーワールド
雄大な太平洋を目の前に「海の世界との出会い」をコンセプトにした、生命の大切さとふれあいのすばらしさを感じ、楽しく学ぶことのできる日本を代表する水族館です。海の王者シャチをはじめ、ベルーガやイルカ、アシカのパフォーマンスのほか、自然環境を再現した展示を通して800種11,000点の川や海の動物たちに出会うことができます。
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